農業スクールで野菜づくりを学び、自分の手で収穫する喜びを知ってしまうと、もう止まりません。
「自分の畑が欲しい」
気づけばそんなことばかり考えるようになっていました。
市民農園を借りてみた
近くの市民農園で30平米ほどの畑を借りました。
借りてからしばらくは、失敗の連続でした。枯れてしまう、病気、虫の被害。そのたびにネットや本で調べ、スクールの先生に聞きながら、少しずつ知識を積み上げていきました。
メーカーで働いている私にとって、製品に不具合が出たときは原因を突き止めます。データを分析して、工程を遡って、どこに原因があったかを特定する。
でも野菜栽培は違いました。不具合の原因が、土なのか、水なのか、堆肥なのか、気候なのか。原因が目に見えるものでなく、複合的に絡み合っていることが多いんです。
自然相手は原因が特定できず、難しさと奥深さを痛感しました。
苗や種を選ぶときも失敗しました。スーパーで普通に売っているものじゃ面白くない。ついつい、見たことのない品種に手が伸びてしまうんです。
ある日、紫色の白菜の種を見つけました。
収穫したときは、ちゃんと紫色の白菜だと感動しました。問題は、その後に起きました。
鍋に入れたんです。
紫色がじわじわと溶け出して、スープがくすんだ紫色に。誰がどう見ても、食欲をそそる色ではありません。
味も、特別美味しいわけではありませんでした。
見た目の面白さだけで選ぶと、食卓で失敗します。。。
牛糞堆肥の失敗
30平米の畑が手狭になってきたころ、50㎡の農園も借り、引越しました。その畑には牛糞堆肥が置いてあり、利用者は使い放題という魅力があったんです。
「堆肥をたくさん入れれば野菜が育つ」と思っていた私は、意気揚々とたっぷり撒きました。
しかし結果は散々でした。
トマトができたと思ったら、実にカナブンが大量にいる。白菜は虫に食われてメッシュ状になってしまう。何が起きているのか、最初はさっぱりわかりませんでした。
後から調べてわかったのですが、原因は「未熟な堆肥」でした。
堆肥には「完熟」と「未熟」があります。
完熟堆肥は十分に発酵・分解が進んでいるため、土に混ぜてすぐに使えます。一方、未熟な堆肥はまだ発酵・分解の途中で、匂いが虫を呼び寄せてしまうんです。
家庭菜園をやっててよかったこと
失敗だらけのスタートでしたが、自分の畑を持ったことで農業熱はさらに上がりました。
スーパーで売ってる野菜を見て、プロの農家って本当にすごいと実感しました。
うまくいかないたびにネットで調べ、本を開き、スクールの先生に質問し、勉強する量が一気に増えました。
うまくいかないから調べる。調べるから知識がつく。そしてまた失敗する。
何回か野菜を作っているうちにだんだんと野菜が育つようになってきました。
特に、枝豆、いちご、スイカは想い出深いです。
収穫した枝豆を家に持ち帰り、すぐに茹でて食べたときの味は、甘くて、香りがよくて、感動しました。スーパーで買う枝豆とは別物でした。
いちご、スイカは、人にあげたときにすごく喜ばれて、こちらも嬉しくなってきました。この経験がのちのち
ブドウを栽培したくなるきっかけでした。